コンドームのいらない「避妊法」がいよいよ実現


ンドーム不要の男性向け避妊法が、アカゲザルを使った試験にパスし、実現に一歩近づいた。

米カリフォルニア国立霊長類研究センターは、16匹のアカゲザルを使って、ジェル状男性用避妊薬「ヴェイサルジェル」(Vasalgel)の試験を行った。

ヴェイサルジェルは、睾丸につながる精管に注入される。注入後にヒドロゲルが形成され、精子を通過させないためのバリアができる。ジェルは最終的に体内に吸収される。

カリフォルニア国立霊長類研究センターのキャサリン・ヴァンデヴルトは、この研究が、男性向けの新しい避妊法につながる可能性があると言う。「男性の避妊法には、コンドームのほかには、一度手術をしたら元の状態にほぼ戻せないパイプカット(精管切除)があります。手術の必要のない、かつ信頼性の高い避妊法は男性にとって魅力的でしょう」[編註:このニュースに対し、ソーシャルメディア上では、コンドームを使わなくなることによって性病の蔓延が懸念されるという声も上がっている。]

論文は『Basic and Clinical Andrology』に2月6日付けで発表された。実験では、ヴェイサルジェルを注入された雄のアカゲザルは、繁殖期の5カ月間、接触した雌サルを妊娠させることはなかった。16匹中7匹は計2年間にわたって雌サルと暮らし、2回の繁殖期を迎えたが妊娠はさせなかった。

「パイプカットと同様の合併症が稀に生じることがあります」と研究者は説明する。「ヴェイサルジェルが精管の不適切な箇所に注入されたことで、精子肉芽腫ができたサルが1匹いました」。精子肉芽腫とは、漏出した精子が集まってできるものだ。

ヴェイサルジェルの研究に資金提供している米国のNGO・パーセマス財団は、人での臨床試験の準備を進めているが、実施するために必要な資金がまだ調達できていないと述べている。