山口組分裂で幹部らが訴えた苦境


指定暴力団・神戸山口組(本部・兵庫県淡路市)から離脱した直系組長らのグループが4月30日、兵庫県尼崎市にある直系団体事務所で会合を開き、異例の記者会見を行った。

◆「任●団体山口組」という新組織の結成を発表し、これでかつての山口組は3団体に分裂する異常事態となった。
この日、「神戸山口組」の最高幹部が兵庫県尼崎市のある事務所前に姿を見せると、現場は騒然。警察とマスコミが入り乱れ、この幹部を取り囲んだ。
一昨年、六代目山口組から分裂した神戸山口組がさらに分裂し、幹部を中心に新団体「任侠団体 山口組」の発足式が行われたのだ。

発足式後、「任侠団体 山口組」は、マスコミを組事務所3階大広間に招き入れ異例の「決意表明」を行った。
記者会見には新代表となった織田絆誠氏は姿を見せず、池田幸治本部長らが17人のマスコミを前に、「本日付をもちまして、任侠団体山口組結成いたします」と切り出した。
神戸山口組結成から2年で再び、分裂。会見した幹部らは3つの理由をあげた。
大きく分けると第一に、金銭の吸い上げ、第二に当代(神戸山口組組長)の出身母体のひいき、第三に当代が、進言諫言を一切聞かない」

そして、内情についてはこう訴えた。
山口組が自滅の道をたどると、真っ向から否定して立ち上がったにもかかわらず、神戸山口組の現実は六代目山口組にも劣る、それ以下の悪政でした」
とりわけ「金銭問題」が大きな分裂の要因のようで、亡くなった組員の妻に渡さなければいけない香典を届けなかった、上納金が支払えない組の事務所を借金のカタにとったことで自殺者まで出たなどの事例を詳しく説明した。
六代目山口組は、この2年間で3つの組織に分裂したことになる。2年前に分裂した直後も、抗争とみられるいざこざが頻発した。 三つどもえの抗争となってしまうのか。

元山口組顧問弁護士の山之内幸夫氏は、暴力団が記者会見を開くという前代未聞の分裂劇についてこう述べた。
「記者会見はまさに異例。今から30年前、山一戦争以来でしょうかね。抗争は絶対にいけません。神戸山口組の分裂、一度は回避したと思っていた。山口組は、元通り1つに戻らなければいけない。この分裂が1つになるきっかけになればいいが、どんな方向に進むのか心配だ」