社長「7億円運ばせた」


福岡空港国際線で20日に7億円超の現金を国外へ持ち出そうとしたとして、韓国籍の男4人が関税法違反の疑いで逮捕された事件で、「自分が運ばせた」と名乗る韓国・ソウルの自動車販売会社の男性社長(42)が21日、朝日新聞の取材に応じた。高級輸入車の購入代金として預かったものだと説明し、福岡・天神で20日昼に起きた3億8400万円強奪事件とは、「全く関係がない」と否定した。

 社長の説明によると、東京の日本人男性から、伊フェラーリの高級車「ラ・フェラーリ」2台を受注した。20日午後5時ごろ、男性が準備した2台分の代金約7億3500万円を福岡空港で受け取り、自社の社員4人に香港まで運ばせようとしていたという。

 現金決済にした理由は「銀行振り込みとかだと、あとで取引が成立しなかった場合、お金を戻すのが大変になるから」と説明。「過去にも何回か同様に現金を運ばせたことがあるが、日本の法律に触れるとは思わなかった」と述べた。

 また、福岡・天神で起きた3億8400万円強奪事件については「偶然そういうことが同じ日に起きて、びっくりした。この強奪事件がなかったら、関税法違反で逮捕されるほどでもなかったのでは。大げさになって苦しい」と話した。

 福岡県警は、この社長や、車を購入しようとしたという日本人男性から事情を聴き、取引や現金輸送の経緯を調べる。

◆3.8億円強奪 車ナンバー偽装
福岡市中央区天神の駐車場で、男性会社員(29)が銀行から下ろした現金約3億8000万円を男らに奪われた強盗致傷事件で、逃走に使われたワゴン車のナンバープレートが、別の車のものに偽装されていたことが22日、捜査関係者への取材で分かった。

 
 男性が「自分の到着前からワゴン車が駐車場に停車していた」と説明していることも新たに判明。福岡県警中央署捜査本部は、男らが男性の行動を事前に把握し、周到に準備した上で犯行に及んだとみて車の発見を急いでいる。

 捜査関係者によると、防犯カメラの映像を解析した結果、男らが乗って逃げた白のホンダ「ステップワゴン」のナンバーは、同市博多区にあった別の車と同じだった。白いワゴン車の盗難届は出ていないという。

 ワゴン車は南へ走り去り、捜査本部は沿道の防犯カメラなどで、現場から南に約10キロ離れた同県春日市周辺までの動きを確認している。

 男性は東京都内の貴金属店に勤務し、18日から福岡に出張。現金は金塊の買い付けの資金で、同区天神のみずほ銀行福岡支店に事前に現金を用意してもらい、引き出しに行く時間も伝えていた。捜査本部は、男らが何らかの手段で予定を把握し、男性を待ち伏せたとみている。