まだ柔軟性がある日立金属

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閲覧者の皆様は日立金属のサイトを御覧になられたことがあるでしょうか?

日本刀とは「玉鋼」「折り返し鍛錬」云々…との偏った日本刀造刀法の説明が多い中、
日立金属のサイトでは古刀の造り方はハッキリわかっていないと説明されています。

以下、中世のたたら 鉄と貿易から 【中世のたたら】   

戦国時代になり鉄不足の時代に入ります。このころポルトガル人を通じて南蛮鉄が輸入され盛んに刀や銃砲が作られます。南蛮鉄はインド鉄と言われ、慶長から宝永年間まで約90年にわたり使用されました。豊臣秀吉は天下統一後、朝鮮の役の影響もあって、量産方式である千草鋼、出羽鋼の新製法を全国に奨励したと言われます。
名刀匠堀川国広は新素鉄(千草鋼、出羽鋼)を用い、新しい鍛え方を工夫し、新刀を作りました。世にそれ以前(慶長以前)の日本刀を古刀、それ以後のものを新刀と言います。したがって、新刀と古刀の間には地金の違い、換言すれば製鉄法の違いがあったと認識されています。
新刀は千草鋼に象徴される量産方式の鋼。古刀はまだはっきりしませんがズク卸の鋼か、鉄卸(錬鉄を浸炭して鋼にする)の鋼を用いたと思われます

日本刀の伝統的造刀法は「玉鋼」云々…ではなく古刀は未だはっきりしないと記載され、また南蛮鉄が輸入されたとの部分も他の日本刀書籍と比べれば特筆すべきことではないでしょうか?

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この日立金属サイトに「玉鋼をつかった日本刀の製作工程」という項目があります。
【日本刀】
これは元々「日本刀の製作工程」という名称でした。

先生のホームページを御覧になられた方ならば既に御存知のはずですが

玉鋼を用いた造刀法は日本古来のものではなく、あくまでも新々刀期の造刀法です。

私は日立金属にこの点を質問したところ、日立金属の社内で検討した結果「玉鋼を使った日本刀」と加筆訂正したとの丁寧な返答が届きました。「日本刀」全般から「玉鋼を使った日本刀」に条件を絞ったのは大きな前進です。
ところが、これでは一見すると日本刀とは玉鋼を用いると誤解を与えそうなのでもう少し丁寧な説明があればと不満も残りました。
ただ、日立金属が戦前の「靖国たたら」、戦後の「日刀保たたら」に深く関与した美術刀剣界との諸々の関係を考えますとこれが企業として精一杯の良心だったと評価したいと思っています。
 
テレビや本などの誤った日本刀情報が多い中で、日立金属が良心に従って少しでも日本刀の誤った情報を正してくれたことに敬意を表します。 
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※ブログ記事作成中に先生のHPで勉強をしない、けしからん知人から電話がくる…
この知人は粗悪刀=半鍛錬と勘違い甚だしい

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追記
いまだに半鍛錬の意味を半分しか鍛錬されていない意味だと誤解している方がいます。

半鍛錬とはエアーハンマー(機械)を使って鍛錬することで、本鍛錬とは鎚(手)で鍛錬することです。