冬季五輪・平昌2018直前情報

 フィギュアスケート男子で金メダル候補のネーサン・チェン(米国)が

7日、本番会場のサブリンクで初練習した。

右足首負傷から復帰するライバル、羽生結弦(ANA)との争いについては

「彼の状況は分からない。

自分ができることに集中して、良い演技をするだけ」と冷静に話した。


 初練習では4種類の4回転ジャンプを中心に調整した。

1月の全米選手権で回避したルッツに関しては

「たぶん(入れる)」との考えを示し、

フリーでの4回転は

「練習での自分の感覚と成功率にもよるが、おそらく4本か5本」と話した。


 今季はロシア杯で羽生、

グランプリ・ファイナルでは宇野昌磨(トヨタ自動車)を破るなど、

出場した5試合で全て優勝した。

初の五輪で頂点も狙える状況に、重圧もかかる18歳。

「そのことは考えないようにしている。やってきたことを出すことに注力する」

と自分に言い聞かせていた。

 

 

 開会式を2日後に控えた7日、平昌五輪の聖火リレーが大詰めを迎えた。

7日はアルペンスキーのスピード系会場がある旌善で行われ、

競技が実施される地域に初めて聖火が入った。

8日はスケート会場が集まる江陵、開会式当日の9日は平昌でリレーされる。


 聖火は昨年11月1日にギリシャから韓国に到着。

韓国内で101日をかけ、

開催年にちなんで2018キロを人口の1万分の1に当たる7500人でつなぐ。

日本からは今回、

競泳で五輪2大会連続2冠の北島康介さん、

フィギュアスケート元世界女王の安藤美姫さんらが走者として参加した。


 9日の開会式では聖火台への点火がクライマックスとなり、

最終点火者や演出が今回も注目を集める。

韓国メディアでは、

2010年バンクーバー五輪フィギュアスケート女子金メダリストの金妍児さんが

起用される可能性が話題になっている。

 

 

 韓国で開催される平昌冬季五輪は8日に2競技が行われ、

冬のスポーツの祭典が始まる。

9日には午後8時から屋外の平昌五輪スタジアムで開会式が行われ、

厳しい寒さの下で華やかに開幕を宣言する。

大会は25日まで、7競技102種目でメダル争いを繰り広げる。


 8日にはカーリングの新種目、混合ダブルスが午前9時すぎからスタート。

1次リーグで米国と対戦する「ロシアからの五輪選手(OAR)」に注目が集まる。

国際オリンピック委員会(IOC)は組織的ドーピングが認定されたロシアに対して、

国を代表した参加を禁じた代わりに、

厳しい基準を満たした選手に限って個人資格での出場を認めた。


 日本勢は夜9時半に始まるジャンプ男子の個人ノーマルヒル予選に出場。

4人がエントリーし、

冬季五輪で史上最多8度目の出場となる45歳の葛西紀明(土屋ホーム)も入った。

極寒のナイタージャンプで、全員が10日の本戦進出を目指す。

葛西は9日の開会式で選手団の旗手を務める。


 IOCから特例で五輪参加を認められた北朝鮮は、

開会式で韓国との合同入場が予定されている。

7日には北朝鮮の応援団が陸路で韓国入りした。

聖火リレーはアルペンスキー会場のある旌善に入り、

開会式での最終点火が刻一刻と近づいた。

 

 

 ボブスレー女子2人乗りのジャマイカ代表が7日、本番会場で初練習した。

東京都大田区の町工場を中心に製作した

日本の「下町ボブスレー」を無償で提供されたチーム。

五輪本番で使用する契約を破棄したことが明らかになったが、

選手に悪びれた様子はなかった。


 パイロットのジャズミン・フェンレイターは

「素晴らしい練習になった。特別な舞台にわくわくしている」と明るい笑顔を見せた。

コースを疾走したのは、昨年12月から使うラトビア製そり。

真っ白なボディーの先端と、後方にジャマイカ国旗があしらわれていた。

「とてもよく滑る。競技力の高いそり」。

日本製から変わったことについては

「私から何も言えない。ジャマイカの連盟幹部に聞いて」と受け流した。


 下町ボブスレーのプロジェクト推進委員会は、

今月2日に担当者5人を平昌に派遣。

交渉は決裂していたが、翻意する可能性を信じて乗り込んだ。

4日にジャマイカ連盟幹部と会った際に言われたのは、

「それは、われわれのそりではない」。

説得する余地はなく、諦めて帰国の途に就いた。


 推進委は損害賠償を請求する方針。

それでも20日に始まる本番には、韓国までジャマイカを応援に来るつもりという。

「そりを変えたのは選手の意思ではないのかもしれない。

一緒に泣き、笑ってきた仲間だから頑張ってほしい」。

関係者は複雑な胸中を明かした。

 

 

 平昌五輪の聖火リレーに

7日、時事通信の飯塚大輔記者(41)がランナーとして参加した。

場所はアルペンスキーのスピード系競技会場がある旌善。

祭りのようににぎわう山間部の街でトーチを掲げ、

沿道から歓声を浴びた貴重な体験を記した。


 担当区間の開始時間は午前10時半すぎ。

3時間前に町外れの招集場所で説明を受けた。

驚いたのはトーチのずっしりとした重量感。

鉄とアルミでできた長さ70センチ、重さ1.3キロの代物。

表面が滑らかで、手袋をして握っても滑り落としそうな不安を覚えた。


 周囲はほとんど山ばかりの旌善だが、

バスで街に着くと予想以上の人だかり。

踊りと大音量の音楽、太鼓などで聖火を迎えていた。

担当区間でバスから降りると、近くの人が手を振って声を掛けてくれる。

こちらはマイナス5度の寒さと緊張のせいか、

自分で笑顔がこわばっているのを感じた。


 5分もしないうちに前の走者から火が移された。

わずか200メートルほどの距離を3分で移動するため、

リレーといってもほとんど歩いているようなもの。

カメラが積まれた前方の車にペースを合わせるよう関係者に指示されたが、

声援に応えようと沿道に気を取られると何度か注意された。

ようやく慣れたと思ったところでゴール。初めての体験はあっという間だった。


 五輪という一大イベントを迎える韓国の人たちの歓喜や熱狂を間近に感じた。

競技外の話題が多い大会だが、聖火台に点火されるとともに、

選手が主役の五輪となることを願いたい。

 

 

 カーリング混合ダブルスは1次リーグが始まる。

五輪で実施されるのは初めて。

男女1人ずつの2人で組み、通常の1試合10エンドに対して8エンドで実施。

あらかじめ両チーム1個ずつ石を置いた状態で始めるなどの違いがある。

日本は出場権を逃し不出場。

第1日は「ロシアからの五輪選手(OAR)」として出場のペアが米国、ノルウェーと争う。

強豪スイスなども登場。


 ジャンプ男子は個人ノーマルヒル予選。

7日の公式練習では、

風が強めに吹きつけるジャンプ台であることが改めて確認された。

コンディションの有利不利が働きそうだ。

葛西紀明、小林潤志郎ら日本勢4人にとって、通過は最低限の目標。

10日の本戦に向けて修正点を探りたい。