浅田真央の引退会見での最後の質問が話題に


フィギュアスケートの浅田真央(26=中京大)が12日、都内で引退会見を行った。400人以上の報道陣・関係者が集まった会見はNHKを始めテレビ各局でも生中継されたが、会見の終盤で繰り広げられた司会と報道陣のやり取りが話題となっている。

約50分間に渡って行われた会見。「トリプルアクセルに声を掛けるとしたら?」など珍質問が飛び出す場面もあったが、どんな質問にも笑顔で一生懸命に答えようとする浅田の誠実さが垣間見え、会見は和やかに進行した。

 終了の時間が迫ると、司会は「最後に本人を送り出せるような質問をしていただける方、いらっしゃいますか?」と会見をきっちり締めくくる“最後の質問”を報道陣にお願い。しかし、そこで指名された記者から出された質問は「ご結婚のご予定はありますか?」だったため、浅田は驚きの表情を浮かべ、ほかの報道陣もどよめいて爆笑。浅田はニコニコと「ないです」と即答した。

 これは“送り出せるような質問”ではないと判断されたのか、司会は「最後にもうひとつ。送り出してもらって」と再び質問を受け付け。しかし次の台湾メディアの質問も「(福原)愛ちゃんみたいに台湾の方と結婚なさったりは可能でしょうか?」。司会は「台湾の話になってしまいました」と笑いつつ、「もうひとついきましょうか。誰か締めてください。質問に自信のある方」と呼び掛けた。

 最後は「プロスケーターとしてどういうスケートを見せていきたいか」という第2の人生についての“送り出せる質問”がようやく出て、浅田が自身が座長を務める「THE ICE」(7月29~31日・大阪、8月4~6日・愛知)で演じるエキシビションナンバーについて「今までのスケート人生全てを注ぎ込めるプログラムをつくっていきたい」と答えて質疑応答は終了。

 インターネットでは「最後〆の質問がなかなか上手くいかなかったのが笑った」「司会の方の困りっぷりが可愛そうだった」「シメの質問、司会者厳しめで笑った」などの感想が挙がるとともに、「締めの質問って難しいな」「ハードル高すぎる」の声もあった。


◆キム・ヨナは沈黙
フィギュアスケートの浅田真央の現役引退を韓国メディアも詳細に報じた。12日付朝刊各紙は写真を大きく掲載し、2010年バンクーバー五輪金メダルの金妍児(韓国)とのライバル関係にも触れ、その活躍をたたえた。
朝鮮日報は「アデュー(さようなら)、浅田」の見出しの記事で過去の成績などを詳しく伝え、浅田が笑顔で大きく両手を広げた写真を掲載。五輪では金妍児に敗れたものの、「浅田は世界フィギュアの中心をアジアへと移した優れた選手だった」と称賛した。
聯合ニュースは12日、「日本フィギュアの看板スター」と形容し、引退会見の様子を報道。金妍児に関する質問で「お互いに良い刺激を与えた」と答えた浅田の言葉を紹介した。金妍児の所属事務所が浅田の引退について「コメントしない」と回答したことも伝えた。
朝鮮日報はまた、日本での関心の高さにも注目。「会見場には400人を超える取材陣と45台以上のテレビカメラが殺到した」などと報道の過熱ぶりを報じた。

◆ネット上に賞賛の声「あかん、ほんまに泣いてしまう」
フィギュアスケート女子の2010年バンクーバー五輪銀メダリスト・浅田真央(26)=中京大=が12日、都内で現役引退会見を行った。
会見最後のあいさつで、2度カメラに背を向け涙をこらえる姿に「思わずもらい泣き」のつぶやきがネット上に数多くあがった。SNSのツイッター上には…
「真央ちゃんの会見を見終わって泣いてしまった」
「競技生活も、今日の笑顔の会見も、本当に良く頑張りました」
「真央ちゃんってほんと菩薩様みたいだなー」
「こんなに誰からも愛された選手がいたかな?」
「平成の真珠のような印象があります」
「あかん、真央ちゃんの会見何回みてもほんまに泣いてしまう…」
「こんなに爽やか引退会見は、初めて。真央ちゃん泣いてないのに、私は号泣」
「あなたのトリプルアクセルが忘れられない」
「引退会見見たけど、みんなが『応援したい』と思っちゃうよね。」
と、400人以上を集めた記者会見できっちり質問に応えきった浅田真央を賞賛するツイートが寄せられた。

◆浅田真央のプライド
フィギュアスケートのバンクーバー五輪銀メダリスト・浅田真央(26)が12日、都内で引退会見を開いた。会見で、終始すがすがしい笑顔を見せていた浅田だったが、最後のあいさつの際、涙して声を詰まらせて2度、報道陣に背を向けた。右手で涙をぬぐい、泣き顔は見せないようにしたが、約53分間の会見の最後に泣いた。

浅田 皆さん、今日は本当にありがとうございました。(10日にブログで)引退を発表してから、この2日間、温かいお言葉をいただいて、私は本当に晴れやかな気持ちで引退を迎えることが出来ました。ええっ…。スケート人生で経験したことを忘れずに、これから新たな目標を見つけて、笑顔で…前に進んでいきたいと思っています。皆さん、応援、どうもありがとうございました。

 浅田は「引退を迎える」「笑顔」でという部分で2度、感極まり、言葉が詰まった。目には涙が浮かび、こぼれ落ちる寸前で、そのたびに報道陣に背を向けた。1度目に背を向けた時は、背中を震わせ、涙を流すのをこらえた様子だった。それが2回目の時は、右手が小さく動き、目をぬぐっていた。

 会見の中で、浅田は自らを「頑固」と言い、決めたこと、口にしたことは必ず成し遂げると何度か、繰り返した。「晴れやかな気持ちで」迎えた引退会見では、絶対に涙は見せない、「笑顔」というキーワードで臨むことを、心に決めていたのではないか。

 登壇時、満面に笑みを浮かべた浅田は、涙を浮かべ、表情をややこわばらせて降壇した。この日はテレビカメラ50台、スチルカメラ103台、430人の報道陣が集まり、テレビやラジオ、インターネット配信番組などで会見は生中継された。全国のファンに感謝の思いを伝える引退会見の場で、悲しい、寂しい涙は見せない…浅田の競技者としてのプライドが、最後にかいま見られた瞬間だった。