因縁のライバル対決 | IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ | 小國 以載vs岩佐 亮佑


小國は日本のボクシングファンを「あっ」と言わせて世界タイトルを、ジョナタン・グスマンから奪い取りました。
21戦19勝7KO1敗1分け、29歳。オーソドックススタイル。
「勝っても負けてもこれが最後」と試合前に引退を公言しています。

一方の岩佐は「才能だけなら日本一」と、「わしボク」に言わせながら、なかなか世界に手が届きません。
25戦23勝15KO2敗、27歳のサウスポー。2敗はいずれもKO負けというのが、やはり岩佐の弱点でしょうね。
岩佐がその力を完全に発揮すれば、圧勝すると思いますが、小國は見た目以上に戦略に長けています。どちらがペースを握るかが勝負の分かれ目となると思います。
IBFは当日計量がありますが、早朝なのでそれほど意味があるとは思えませんね。
どうせやるなら、試合直前にするべきですよ。
たしか、約1キロほど岩佐が重かったと思いますが、試合まで結構時間がありますからね。


1R)
11ンンぶりの対決。
お互い、ボディブローを狙っています。
おっと、岩佐の左で小國があっさりダウンしました。

2R)
距離は岩佐が先につかんだ感じです。
小國もダメージはさほどなさそうです。しかし、まだ小國は距離が合わないか。
岩佐の左がヒットし、また小國がダウンしました。
そして、さらにまた左ストレートで2度目のダウンです。
小國は岩佐の左が見えていない感じです。

3R)
岩佐は左のタイミングを完全つかんでいますね。
しかし、岩佐は少し左を狙いすぎかな。でも落ち着いて左を狙ってる感じもします。
小國はまだパンチの距離が合っていないですね。
ちょっと、一方的になってきたか。

4R)
小國の動きが悪いですね。岩佐の左右パンチをもらいます。
しかし、終盤、小國が歯を食いしばって打ち返します。
岩佐減点1

5R)
小國も反撃します。岩佐は少し距離を取ります。小國がボディを狙います。
岩佐の手数が減りました。岩佐が少しペースダウンしました。

6R)
岩佐の左右パンチがヒットしました。
小國の口からかなりの出血です。しかし小國も根性で反撃します。
小國は顎を骨折したかもしれません。ちょっと出血がひどいですね。
おっと、レフリーがドクターチェックを要請します。
やはり、ストップです。
岩佐のTKO勝ちで、タイトルを奪取しました。


■挫折を乗り越えた王者の小國、紆余曲折を経て世界王座に挑む岩佐による注目の日本人対決。
9月13日(水)エディオンアリーナ大阪で小國以載vs岩佐亮佑によるIBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチが行われます。両者はアマチュア時代に対戦があり、今回はお互いプロで紆余曲折を経験しての世界タイトル戦での再戦となります。

日本人同士の世界タイトルマッチ
9月13日(水)エディオンアリーナ大阪にて、小國以載vs岩佐亮佑によるIBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチが行われます。
小國は昨年の大晦日にジョナタン・グスマンに勝利して世界王座を獲得も、その試合で左親指靭帯を損傷。今回はその試合以来となる9ヶ月のブランクを空けて初防衛戦となります。
挑戦者の岩佐は世界王座獲得は規定路線と目されながらも、2015年にリー・ハスキンスを相手に行ったIBF世界バンタム級王座決定戦でKO負け。その後に階級をスーパーバンタム級に上げ4連勝でタイトル挑戦のチャンスを得ています。
実は両者はアマチュアボクシング時代に対戦経験があり、初めて拳を交えた時から10数年の時を経て、プロボクシングの世界戦という舞台で対戦することになります。
共にアマチュアエリートとしてプロに転向し、挫折を経験しながらも小國は世界王者に、岩佐は世界タイトル挑戦というチャンスを掴んでいます。この記事では、いよいよ直前となった両者の対戦の見どころを紹介します。

日程 2017年9月13日 (水)
会場 エディオンアリーナ大阪
対戦カード 【IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ】

■小國以載vs岩佐亮佑
引退発表から再起を果たして世界王者となった小國が初防衛戦
小國以載は19勝(7KO)1敗1分の成績を持つ、兵庫県出身のIBF世界スーパーバンタム級王者です。
持ち味は、スーパーバンタム級としては背の高い172cmという上背を活かし、徹底的にロングレンジをキープして戦うアウトボクシング。ステップ、パンチ共にスピードがあり、シャープな動きから相手の虚をついて放つ左ボディーや右ストレートで多くのダウンを奪ってきました。

■アマチュアで全日本選手権3位に輝くなどの実績を残し、2009年にB級ライセンスでプロデビュー。
僅か7戦目で下馬評が不利とされながら挑戦したOPBFタイトルマッチで、格上の王者から2度のダウンを奪い王座を奪取。
その後は2014年に日本王者を経験し、昨年の大晦日に和氣慎吾をKOしたことでも知られるジョナサン・グスマンの持つIBF世界スーパーバンタム級王座に挑戦。
この試合は海外のブックメーカーのオッズで賭けにならないほど小國が不利とされた。しかし、グズマンの猛攻をすんでのところでかわし、ボディーブローを積み重ね失速させた小國は、アウトボクシングを最後まで貫き判定勝利。
日本人ボクサーでも屈指のボクシングIQを持つという試合巧者振りを存分に披露し王座に輝いています。

■一度は引退を宣言した
世界王座を獲得した小國ですが、そのキャリアは順風満帆ではありませんでした。
2013年の頃にキャリア11戦目でOPBF王座の防衛戦として和氣慎吾と対戦。この試合は小國の圧倒的有利と目されながらも、結果はKO負け。
小國はプロで1度でも負ければ引退という決意があり、この試合で1度引退宣言を行っています。
しかしボクシングで世界王者になるという夢が諦めきれず、角海老宝石ボクシングジムに移籍し再起。日本タイトルをすぐに獲得したものの、防衛戦では苦戦が続き、世界を狙う選手としては物足りないという評価を長らく受けてきました。

■大怪我からの復帰戦
そんな順風満帆ではないキャリアの中でも、世界挑戦のチャンスを逃さず、下馬評を覆し世界王者となった小國。
しかし、世界王座を獲得した試合で左親指靭帯を損傷という大怪我に見舞われ、王者となって早々に9ヶ月という長いブランクを作ってしまうことに。
世界タイトルの初防衛戦は、怪我からの復帰と長いブランクによる試合勘不足という不安要素を抱えての初防戦となっています。

■世界タイトル奪取が既定路線ともされた天才が2度目の挑戦
対する挑戦者の岩佐亮佑は23勝(15KO)2敗という成績を持ち、”イーグルアイ”という異名を持つ天才肌のボクサーファイターです。

相手の動きを即座に捉える目の良さを武器に、ブロッキングをあまり用いず、身体の動きで相手の攻撃を交わすデフェンスが持ち味。さらに、得意としている右アッパーと右ストレートを、カウンターで華麗に叩き込み対戦相手をリングに沈めてきました。


■高校3冠というアマチュア実績を引っさげ、2008年にプロデビュー。
スーパーホープとして注目を集めながら2010年には日本タイトルマッチの挑戦権をかけて行われる最強後楽園に出場し、臼井欽士郎をKOで下しMVPを獲得。
そして、2011年には当時日本王者だった山中慎介に挑戦。下馬評は岩佐有利とも言われた中、序盤は山中を圧倒したものの、中盤以降に逆転を許しプロ初黒星を喫しました。
しかし試合には敗れたものの、後に世界王者となる山中と繰り広げたハイレベルな攻防は年間最高試合に選出されるほどの熱戦となっています。

■世界王者は規定路線とされたが…
岩佐は山中には敗れたものの、再起を果たしてからは日本王座、OPBE王座を獲得。さらにデビッド・デラモラなどの海外勢を相手に世界に向けたテストマッチを精力的に行い、充実した試合内容で勝利。
まさに世界タイトル奪取への準備万端という状態で、岩佐が世界王者に輝くことはもはや規定路線だとされていました。
しかし中々チャンスが回って来ない中、2015年についにイギリスでリー・ハスキンスとのIBF世界バンタム級暫定王座決定戦が決定。
岩佐がついに世界王者に輝く舞台と見られており、下馬評でも有利の試合でしたが、超変則型のハスキンスに完敗。変則の相手の動きに対応でずに再三パンチを貰い続けて、まさかのKO負けを喫しています。
この試合は山中戦から約4年間が経ての待望の世界挑戦だったこともあり、岩佐のまさかの敗戦はボクシングファンに大きな衝撃として受け止められました。

■階級を上げての再挑戦
悪夢の世界挑戦失敗から岩佐はスーパーバンタム級に階級を上げ再起。外国人選手を相手に3連続KOを記録し世界再挑戦のチャンスを得ています。
ただ、その試合はいずれもスーパーバンタム級では小柄な選手が相手であり、スーパーバンタム級が適正体重の相手とのテストは終わっていないとされています。
今回の挑戦はスーパーバンタム級としても体格の大きい小國が相手だけに、階級の壁が岩佐の不安要素とされています。
アマチュア時代の対戦から10数年を経て世界戦で相まみえる
共にアマチュアエリートとしてプロボクシングに転向し、大きな浮き沈みを経て世界タイトルマッチで対戦することとなった小國以載と岩佐亮佑。
実はこの2人はアマチュア時代から旧知の中で、岩佐が中学3年生、小國が高校1年生の時に初めて拳を交えたとのこと。そして岩佐が高校進学後には試合をしており、この時には判定18-8の大差で岩佐が勝利しています。
早熟の天才である岩佐は高校3冠という実績を持つように、アマチュア時代は小國からすれば手が届かない存在だったようです。
そして初めて拳を交えた時から10数年の時を経て、世界戦という頂点の舞台で相まみえることになります。

■プロでの対戦は小國有利か
この試合は両者ともにアウトボクシングを得意とし、どちらが先手を取れるかが重要となるでしょう。実力伯仲とされていますが、やや小國が有利ではないかと筆者は見ています。
理由としては岩佐はこれまで身長やリーチ、そして懐を深く保ちながらの攻防で有利に試合を運んできましたが、小國は身長やリーチといった数値面でも上回っているほか、遠い間合いからの距離感も勝っているように見受けられるためです。
また岩佐は右利きのサウスポーとして、右ジャブ、右アッパーを得意としている反面、左のパンチの精度に欠け、攻撃の多彩さ・精密さという点では小國に分があります。
半身に構えて懐を深く保って、ハンドスピードを活かした立ち回りをすることで岩佐に勝機は生まれるものの、小國はそれを崩すだけの材料を持っているという見立てです。
とはいえ実力伯仲の両者だけに細かい条件で主導権が変わりうることは容易に考えられ、実際に両者が拳を交えた時にどのような展開が生まれるかが楽しみでもあります。


■小国以載が引退宣言「体がもちません」
王者小国以載(29=角海老宝石)が挑戦者の同級3位岩佐亮佑(27=セレス)に6回TKOで敗れ、初防衛に失敗した。1回に左ストレートをもらい、ダウンを喫し、2回も同じ左で2度ダウン。4回に左を岩佐のアゴにヒットさせ、巻き返したかに見えたが、6回にパンチを食って、くちびるをカット。レフェリーに試合を止められた。
無念の敗戦にも、試合後は潔かった。「これは(試合を)止められる、と思った。今までに味わったことのない(血の)量やったし、文句言えません。もっと早く止められても仕方なかった」という。
11年前の高校時代に敗れている岩佐との相性、とことん苦手なサウスポー。加えて、岩佐にパンチ力はないと判断して「1回から4回まで全力でいく」と短期決戦に臨んだ。「岩佐君がうまかった。パンチはなくても、タイミングをズラして打ってきた。それに僕がダメ。サウスポーに反応できへん。左を百発百中でもらってましたからね」という。
今後の進退を問われて「引退です!」と大声で即答した。「体がもちません。それに次(の再起戦が)いきなり世界挑戦とかなら何とかしたいけど、そうはいかんでしょう」と決断理由を語った。


■岩佐亮佑が「念願」新王者
同級3位の岩佐亮佑(セレス)が王者の小国以載(角海老宝石)に6回2分16秒TKO勝ちし、新王者となった。小国の出血が激しくなり、レフェリーが試合を止めた。
27歳の岩佐は26戦24勝(16KO)2敗、29歳の小国は22戦19勝(7KO)2敗1分け。

◆岩佐亮佑の話 
(世界王者は)念願。本当に長かった。
ここまで来るのが長くて大変だったが、応援してくれる人がたくさんいた。
このベルトは本当に価値がある。今日はたまたま僕の日だった。