北朝鮮が過去最大規模の火力訓練


北朝鮮が朝鮮人民軍創建記念日の25日、東部の江原道・元山で過去最大規模の火力訓練を行っていることが分かった。韓国政府筋が明らかにした。

朝鮮人民軍は、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の立ち会いの下、長距離砲などを大挙投入し訓練を行っているという。

◆核実験強行も… きょう「北」軍創設85年
北朝鮮は25日、朝鮮人民軍が創設されてから85年を迎える。
アメリカとの対決姿勢を強める北朝鮮は、核実験などを強行する可能性があり、緊張が高まっている。
24日、平壌(ピョンヤン)で開かれた、朝鮮人民軍創建記念日を祝う中央報告大会では、朴永植(パク・ヨンシク)人民武力相が「われわれには、アメリカが望むどんな戦争方式にも対応する、無敵の力がある」と強調した。
また、「アジア太平洋地域のアメリカ軍基地と、アメリカ本土に対する核攻撃手段は、発射待機状態にある」と威嚇した。
日本・アメリカ・中国の首脳が、北朝鮮に自制を求めているが、反発する北朝鮮は、6度目の核実験や、弾道ミサイルの発射を強行する可能性があるとみられている。
韓国国防省は24日の会見で、「差し迫った動きは見られない」としながらも、「アメリカ軍と韓国軍は、万全の態勢を整えている」と強調した。

◆中国 北国境に兵10万人展開
北朝鮮が25日の朝鮮人民軍創建記念日に合わせて弾道ミサイル発射や6回目の核実験を強行する可能性が指摘されている中、中国軍が朝鮮半島の有事を想定し、中朝国境での警戒レベルを高めている模様だ。

 中国軍などの複数の関係筋によると、中国軍は4月中旬から臨戦態勢に次ぐレベルの「2級戦備態勢」に入った。中朝国境地帯に10万人規模の兵力を展開しているとの情報がある。

 中国国防省が2013年に公表した白書によると、2級態勢は3段階の戦備態勢で2番目のレベル。自国への直接的な軍事的脅威が一定のレベルに達したと判断した際、武器・装備の準備や隊員の禁足、当直態勢の強化などに入るとされる。

◆中国と韓国は今
4月25日は、北朝鮮朝鮮人民軍の創建記念日。各国の包囲網が高まる中、北朝鮮、次はどんな動きに出るのか、緊張が高まっている。
米中電話会談があったが、中国の北朝鮮に対する働きかけは、積極的に動いているのか。
4月6日の米中首脳が直接会った会談後に、両首脳が電話会談するのは2回目で、中国側は、北朝鮮への圧力強化で、アメリカとの連携を強調した形。
また、中国共産党系の環球時報は22日、アメリカが、北朝鮮の核関連施設などを限定的に攻撃する場合には、軍事介入をする必要はないなどとして、アメリカの軍事攻撃を容認するともとれる社説を掲載している。
中国側は、対話による解決を訴え続けているが、それでも挑発行為を続ける北朝鮮に対し、厳しい立場を取る気配も見せてきている。
また、25日に北朝鮮の挑発があるともいわれるが、韓国の備え、今の空気は。
25日の朝鮮人民軍創建記念日に向けての北朝鮮の動向については、25日の韓国国防省、統一省の会見でも触れられた。
一様に、「北朝鮮に特段変わった動きは見られない」としつつも、「北朝鮮はいつでも核実験ができる状態だ」として、韓国軍は警戒を続けている。
韓国では、表立っての避難や、食料品の買いだめといった動きは見られない。
しかし、今回は、アメリカのトランプ大統領と、金正恩(キム・ジョンウン)委員長という、不確定要素を持つ2人の、いわば主役の判断次第で、一触即発の事態が生じるのではないかとの、言いようのない不安感が広がっているのを感じる。
一方、先週末まで北朝鮮の平壌(ピョンヤン)に取材に入った。
緊迫する情勢とは裏腹に、平壌市内は、金日成(キム・イルソン)主席の生誕105周年の祝賀ムードとなっていたり、ミサイルを発射した16日でも、スポーツを楽しむ市民らの姿が見られ、穏やかな雰囲気だった。
また地方でも、春になり、田植えの準備や畑を耕したりする農民など、日々の仕事にいそしむ人ばかりで、有事に備えた行動や混乱が起きているような様子は見られなかった。
ただ、北朝鮮に住む人たちが接する情報は、管理されていて、取材も全て設定されたものだったため、少なくとも表には見せないようにしていたと考えられる。